『エンゲル係数』とは?生活水準がわかる?


エンゲル係数は生活水準を表す指標として広く一般によく知られている指標です。

この記事では、エンゲル係数やその計算法についてわかりやすく解説します。

目次

エンゲル係数とは?

エンゲル係数はドイツの社会統計学者エンスト・エンゲルが考案した生活指標で、家計の総支出に占める飲食費の割合を意味します。

飲食費には外食費や酒代なども含まれます。

エンゲル係数の算出法
(エンゲル係数)=(飲食費)÷(総支出)×100

例えば、消費支出が20万円/月の家庭が4万円/月飲食費を使っているとすると、エンゲル係数は20%がエンゲル係数となります。

一般的には、エンゲル係数が高いほど生活にゆとりがなく、逆にエンゲル係数が低いほど生活にゆとりがあるとされています。

エンゲル係数でわかること

生活レベル

先述しましたが、エンゲル係数は生活水準がわかります。

人間が生きていく上で、食費だけは節約しきれない消費財となるので、貧困世帯でもその他の消費を減らして食費にお金をかける必要があります。

したがって、エンゲル係数が高いほど生活にゆとりがないことになります。

あくまでも目安ですが、適正なエンゲル係数は約25%前後だと言われています。

食品の物価状況

食品の物価が上がれば必然的にエンゲル係数は上がる傾向があります。

例えば、災害で野菜が不作となった際、野菜の価格は上昇するので、結果的にエンゲル係数は上がってしまいます。

エンゲル係数の問題点

社会構造の変化

近年、共働き世帯や高齢世帯が増えています。

共働き世帯だと、総菜や外食が多くなるためエンゲル係数が高くなる傾向があります。

また、高齢世帯だと食費以外の支出が削減される傾向があるので、結果的に高齢世帯はエンゲル係数が高い傾向があります。

ライフスタイルの変化

『若者の車離れ』など、よく言われることではありますが、ライフスタイルの変化により、車や家など贅沢品に対する支出が減っています。

すると、相対的に削減されにくい食費の割合が高くなる傾向があります。