【金ETF】国内外のゴールドETFを比較


「有事の金」と言われるように、金(ゴールド)は有事の際に値上がりしやすい資産です。

インフレへの対策にもなり、歴史的にはかなりの高リターンを記録してきました。

この記事では、金のETFの特徴やおすすめのETFについて紹介します。

なぜ金に投資するのか?

金はその美しさから、かなり昔(先史時代・古代エジプト時代)から宝飾品として使われてきた歴史があります。

金は希少価値が高く、昔から現在までで人類が掘り出した金の量は50mプールのサイズに直して4杯分程だと言われています。

このような希少性から、金は貨幣として使われてきた歴史があり、金がお金としての機能を担ってきました。

現在、お金は主に紙幣・貨幣が担っていますが、元々紙幣は金との交換が保証されていました。これを兌換紙幣と言います。

1971年にアメリカのニクソン大統領が金との交換を停止するまでは、国が発行する紙幣は金との交換が保証されることで、紙幣の価値が担保されていました。

現在、国が発行する紙幣は国への信頼を元に流通するようになりましたが、歴史的には金が貨幣の役割を担っていたことから、金(ゴールド)は世界共通で価値が認められる、「無国籍通貨」としての役割を担っています。

そのため、各国の中央銀行は外貨準備として、他国の通貨の他に金を保有していることも多く、日銀も約2%程を金で保有しています。

また、金はインフレに強い資産だと言われています。これは、金の埋蔵量には上限があるため、物の価値が上昇(インフレ)した際に、金も値上がり圧力を受けるためです。

これらの背景から、現在も多くの投資家が、価値の保存手段やインフレヘッジとして金への投資を行っています。

金への投資方法

主な金への投資方法は、(1)金の現物を買う、(2)純金積立、(3)金の先物、(4)金のETFを買う、の4つになります。

金の現物を買う方法が最も思い描きやすい投資方法だと思いますが、この方法は主に以下の3つのデメリットがあります。

  1. 利益が出た際の税金の計算方法が「雑所得扱い」になる。(※所得によっては雑所得の方が低税率の可能性があります。)
  2. 自分で保管しなければならないので、盗難や震災等のリスクがある。
  3. 手数料が高い。販売・買取業者にもよりますが、売買で2%程の手数料がかかります。

このようなデメリットから、投資しやすいように、多くの証券会社などの金融業界の会社は、純金積立、金の先物、金のETFなどのサービスを提供しています。

これらのサービスを使えば、自分で金を保有しなくても金への投資を行うことができます。

それぞれメリット・デメリットがありますが、最もコストが安く、手軽に投資できるのが金のETFへの投資です。

金のETFであれば株と同じく分離課税にできますし、株と同じように証券会社を通じて売買できるのでオススメです。

(参考)純金積立・先物はオススメできない理由

証券会社や金の販売業者が提供している純金積立は非常に手数料が高く設定されていることが多く、現物を買うよりも高コストになりがちです。

たまに手数料という名目ではなく、スプレッド(金を買う際のレートと売る際のレートのレート間の差額)という形で事実上の手数料がとられる可能性があるので要注意です。

金ETFのメリット・デメリット

メリット

コストが安い(手数料)

金の現物の売買手数料は非常に高く、例えば田中貴金属では売りと買いのスプレッド(手数料に相当)が、約2%かかります。

SBI証券、楽天証券、マネックス証券などの主要なネット証券でも金の現物を購入する場合は、2%以上の手数料が必要です。

ETFであれば手数料は株取引と同じ料金で多くの場合、数百円程度で済みます。ただし、金のETFは多くの場合で信託報酬(年率で約0.5%前後)が必要となります。

少額取引が可能

金の現物を購入する場合、500g/1kg以下の場合、手数料が高額となってしまう傾向があります。

したがって、金への投資を考えると、現物の場合500gから購入ことが多くなりますが、2022年7月現在、金は1gあたり8,461円となっており、500gだと約420万円必要になります。

多くの場合、金はポートフォリオの一部(全資産の5%-10%程度がベストとされています)として投資することが推奨されていますので、高額の取引はあまり望ましくありません。

一方で、ETFであれば、金の果実(証券コード:1540)等は約7,000円から取引が可能です。

ETFによっては現物と交換が可能

例えば、金の果実(証券コード:1540)では、1kgから現物に交換することができます。

手数料が必要となりますが、現物の裏付けのあるETFは安心という意味ではいいと思います。

デメリット

現物の裏付けがないETFがある

これは金のETFを投資する上で必ず確認した方がよい事項になります。

現物の裏付けがないETFの場合、ETFを運営している会社が倒産した場合、資産価値が0になってしまう可能性があります。

そのため、多少信託報酬が高くなるとしても金の現物の裏付けのあるETFをおススメします。

金利がつかない

金は資産そのものが金利を産まないため、金利上昇局面では金にとっては不利となります。

比較的経済が安定している時に金利は上がりますので、結果的に経済が安定している時には金の価格は下落する傾向があります。

金利を産まない、という意味ではインカムゲインではなく、キャピタルゲイン目的の投資商品であると言えます。

東証に上場している金のETF

1326:SPDR ゴールド・シェア 受益証券(SPDRゴールド・シェア)

World Gold Trust Services, LLCが管理しているETFです。

円換算した金地金価格に連動するETFです。金の現物を購入して、信託特定口座で保管されています。

信託報酬は0.4%(税込)です。

1328:NEXT FUNDS 金価格連動型上場投信

野村アセットマネジメントが管理してるETFです。

日本円に換算した1グラム当たりの金価格に連動するETFです。金先物取引・外国為替予約取引がベースになっており、現物は保管されていません。

信託報酬は0.55%(税込)です。

1540:純金上場信託(現物国内保管型)

三菱UFJ信託銀行が管理しているETFです。

金の現物を三菱UFJ信託銀行が保管しており、金の理論価格と連動するETFです。

なお、手数料はかかりますが、1kg単位で引き出すことができるサービスを行っているので、1kg単位でETFから現物に転換することができます。

ただし、手数料が高めに設定されているため、ETFから転換するのであれば、金の現物を普通に購入(田中貴金属・三菱マテリアルなど)する方がオススメです。

信託報酬は0.4%(税込)です。

結論:オススメのETFは?

結論から申し上げると、1540:純金上場信託(現物国内保管型)がオススメです。

皆様がご存知の三菱UFJグループの会社が保管しているので安全性も高く、信託報酬も最低水準であるためです。

また、売買においても取引単位が1株なので、2022年7月現在、約7000円から取引できます。