【逆オイルショック】トランプが対策を検討!
4月21日、WTI原油先物の5月限が前代未聞の「マイナス価格」になり、一時はマイナス40ドルまで世紀の大暴落を記録しました。
これを受け、アメリカのトランプ大統領が矢継ぎ早に対策案を発表しました。
ここでは、その対策案についてまとめます。
目次
状況
4月21日、WTI原油先物の5月限が、史上初めて「マイナス価格」を記録し、一時はマイナス40ドルまで到達しました。
主な原因は、新型コロナウイルスの影響で需要が大幅に減少し、原油の在庫を保管する場所がなくなってしまったことにあります。詳細な原因は、こちらをご覧ください。
アメリカを含む、世界中の原油関連企業が大きな打撃を受けているため、トランプ大統領はいくつかの対策案を検討し始めました。
トランプ大統領の検討内容まとめ
原油関連企業への公的支援
原油関連企業への公的資金を行う見通しであることを表明しました。
財務長官とエネルギー長官に公的支援の計画を立案するよう指示したようです。
サウジアラビアからの原油輸入の停止
サウジアラビアからの原油輸入を停止する案を検討する方針を示しました。
元々は共和党内のクレーマー上院議員からの提案のようです。
戦略石油備蓄(SPR)の積み増し
政権は備蓄分として、原油を直接買い付ける方針を示しました。最大7500万バレルになる見通しです。ちなみに、2018年のアメリカの産油量は1日1500万バレル程ですので、7500万バレルは減産前で5日分程度に相当します。
現状はアメリカの議会は未承認であるため、今後議論が実施される見通しです。
SPRの貯蔵施設貸出し
SPRの貯蔵施設がありますが、使用していない余剰の約7700万バレル分を国内の民間原油関連企業に貸し出す予定です。
さらなる減産合意
OPECプラス(OPEC加盟国と非OPEC主要産油国)は4月9日に減産合意に達したところですが、さらなる減産が必要であるという認識を示しました。
現状は介入するなどの方針は示していませんが、4月9日の減産合意では介入を行って、減産合意にこぎ着けた経緯もあり、もう一度介入する可能性があります。
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