【VOO】と【VTI】、どっちがいいかを比較!
VOOとVTIはアメリカ株に投資したい投資家にとって有力な選択肢となっています。
VOOとVTIはどちらもすぐれたETFですが、どちらに投資しようか悩む投資家も多いようです。
この記事では、VOOとVTIの概要、分配利回りやチャートの比較、どちらが良いか、などについてまとめます。
目次
【VOO】【VTI】とは?
VOO
VOOはバンガード社が提供するS&P500に連動するETFです。
S&P500は、アメリカの株式市場に上場する約500社の時価総額に連動する株式指数で、歴史的にはS&P500に積立投資するだけで、年約7%のリターンを得ることができました。
VOOの長所は、業界トップクラスの低コストでS&P500に投資できる点です。VOOの経費率(手数料)は現在、わずか年0.03%です。
VTI
VTI(バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)はバンガード社が提供するETFで、CRSP USトータル・マーケット・インデックスに連動するETFです。
CRSP USトータル・マーケット・インデックスとは、アメリカ市場に上場する大型株・中型株・小型株のほぼ全てにあたる約4000銘柄から構成された株式指数で、浮動株調整後の時価総額比率で加重平均して算出されています。
つまり、一言で言うと、VTIはアメリカ市場に上場するほぼ全ての企業に分散投資できるETFということになります。
VTIもVOOと同じく、経費率(ETFの維持コスト)が年率0.03%と非常に低コストである点がウリです。
【VOO】と【VTI】の比較
分配利回り
2020年7月22日時点の、VOOの分配利回りは1.92%、VTIの分配利回りは1.70%です。
VOOは大型株で構成されているため、配当を出す会社が多いのですが、VTIはあまり配当を出さない傾向がある中・小型株も構成銘柄として組み込んでいるため、分配利回りはVOOの方が高く設定されています。
チャート
VTIは2001年5月に設定されたので、2001年末のVOOとVTIを100として、2020年7月20日までのトータルリターンをチャートにしました。
VOOは2010年9月に設定されたため、2010年以前のトータルリターンの計算では、同じS&P500に追従するSPY(SPDR S&P500 ETF)を基準に算出しました。
トータルリターン
2001年末からのトータルリターン(年率)はVTIが8.49%、VOOが8.01%でした。
なお、2020年7月20日を基準にした10年間のトータルリターン(年率)は、VTIが13.72%、VOOが13.84%でした。
どちらがおすすめか?
結論から言うと、VOOとVTIのトータルリターンはほぼ変わらないため、どちらでも良いでしょう。
先ほどのトータルリターンの比較でも、2001年末から比較するとVTIに軍配が上がりますが、直近10年のリターンを比較すると、VOOに軍配が上がりました。
ただ、長期的に見ると、大型株と小型株を比べると、小型株の方がリターンが高いことが知られているため、今後どうなるかはわかりませんが、小型株のリターンの高さを信じるのであれば、VOOよりもVTIを選ぶといいと思います。
管理人の意見ですが、直近10年のリターンでVOOが勝った理由は、国内外でS&P500への積立投資が推奨されるようになり、S&P500への資金が集中したため、結果的にVOOのリターンを押し上げたのではないか、と考えています。