「グリーンメール」とは?


株の用語で、グリーンメールという言葉があります。

なんとなく環境に良さそうな言葉の響きですが、環境には全く関係ない用語で、「株式を高値で売りつける輩」という意味で、あまりいい意味ではありません。

この記事では、グリーンメールの概要や過去の事例について紹介します。

グリーンメールとは?

グリーンメールとは、標的となる会社を決めて、その会社や関連企業に高値で株式を買い取らせることを目的として、株式を買い集めることです。

敵対的買収の1種とされており、これを行う企業や人を「グリーンメーラー」と言います。

グリーンメーラーは、株式を買い集めてから、「会社側が嫌がる相手に株式を転売する」「会社側の経営陣にとって望ましくない内容で、経営関与を積極的に行う」などと脅すことが多いとされています。

グリーンメールやグリーンメーラーは、「ゆすり・たかり」の類の投資家という悪いイメージを込めた言葉で、どちらかと言うと第三者がこれらの行為を行う投資家を非難する意味で使わることが多いです。

ちなみに、グリーンメールの名前の由来は、ドル紙幣が緑色であることと、ブラックメール(脅迫状)をかけた言葉になっています。

ただし、買収する側が自らグリーンメーラーであると名乗ることはないので、どこからがグリーンメール行為なのかについては、定義が曖昧です。

また、違法行為ではないので、グリーンメーラーだとしても特に罰則等はありません。

過去のグリーンメールの事例

近年で最も著名なグリーンメール関連の事例としては、村上ファンド関連の事例が挙げられます。

村上ファンドは「モノ言う株主」として知られており、一時期はマスコミのバッシングの対象にもなりました。

村上ファンドは、企業の株式を買い集めて、積極的に株主提案を行い、企業価値を高めて株式を売り抜ける、またはその企業に買い取らせる、という手法を繰り返して大金を稼いでいました。