【ARK Invest】アーク・インベストメント社とは?ETFで有名!


最近、ARK Invest(アーク・インベストメント・マネジメント)社という運用会社が注目されています。

この会社が運用するETFはNASDAQの2~3倍のリターンと、かなりのハイパフォーマンスを記録しており、市場関係者の注目を浴びています。

ETFなので個人投資家も購入することができるため、アメリカではかなり人気を博しています。

この記事では、ARK Investの会社概要・思想・運用するETF・パフォーマンスなどについて紹介します。

目次

ARK Invest社とは?

ARK Invest(アーク・インベストメント・マネジメント)社は「破壊的イノベーション」への投資に特化した運用会社です。

CEOはCatherine Wood(キャサリン・ウッド/キャシー・ウッド)氏で、CNBC・Bloombergなどの多数のメディアに出演したり、ダボス会議(世界経済フォーラム)に参加したりするなど、世界的にもかなり著名な投資家です。

他にも、ARK Investにはテクノロジーに詳しいアナリストが多数在籍しています。

ARK Investが運用するETFはかなりのパフォーマンスを記録しているため、アメリカでは個人投資家を中心に人気化しています。

最近では、テスラ(Tesla)・スクエア(Square)など急騰した銘柄に早期から投資していたことが話題になりました。

ARK Investの会社概要
・設立:2014年1月
・本拠地:ニューヨーク
・従業員数:37名(2020年12月時点)

ARK Investの考える破壊的イノベーションとは?

ARK Investは「破壊的イノベーション」をもたらす産業に投資しています。

では、ARK Investが考える「破壊的イノベーション」とは何でしょうか?

それは以下の3条件になります。

  1. 劇的に生産性の向上をもたらすこと
  2. 急激なコスト低下をもたらすこと
  3. 他のイノベーションを創出するプラットフォームであること

中でも次のようなテーマを「破壊的イノベーション」として、これらの事業を行う銘柄を中心に投資しています。

  • 人工知能
  • ブロックチェーン
  • ロボティクス
  • ゲノム解析
  • エネルギー貯蔵
  • 次世代インターネット
  • フィンテック
  • 宇宙探査
  • 3Dプリント

ARK Investの運用するETF

まず、ARK Investが運用している主要なアクティブファンドを記します。

最近、こららのファンドはアメリカの個人投資家にかなり人気で、ETF売買代金の上位にも名を連ねるようになりました。

ARK Investのアクティブファンド
・ARKK(ARK Innovation ETF):イノベーション全般
・ARKQ(Autonomous Technology & Robotics ETF):自動化・ロボット
・ARKW(Next Generation Internet ETF):次世代インターネット
・ARKG(Genomic Revolution ETF):ゲノム革命
・ARKF(Fintech Innovation ETF):フィンテック


なお、ARK Investはインデックスファンドもいくつか運用しています。

代表的なものを以下に挙げます。

ARK Investのインデックスファンド
・PRNT(The 3D Printing ETF):3Dプリント
・IZRL(Israel Innovative Technology ETF):イスラエル・イノベーション技術


細かな情報はARK InvestのHPをご参照ください。

では、それぞれのETFについて紹介します。

ARKK(ARK Innovation ETF)

ARKKの概要

ARKKはイノベーション全般に投資しているETFです。

主に、ゲノム革命(DNA技術分野)、産業革新(エネルギー・自動化・マニュファクチャリング)、次世代インターネット(シェアテクノロジー・インフラストラクチャ)、フィンテック革新(金融サービスの効率化)などのテーマに投資しています。

経費率は0.75%です。

ARKKの保有銘柄

2020年12月末時点のARKKの保有上位10銘柄と保有比率を示します。

なお、ティッカーと社名の対応は、TSLA(Tesla Inc)、ROKU(Roku Inc)、CRSP(Crispr Therapeutics AG)、SQ(Square Inc)、TDOC(Teladoc Health Inc)、NVTA(Invitae Corp)、Z(Zillow Group Inc – C)、PSTG(Pure Storage Inc- Class A)、PRLB(Proto Labs Inc)、SPOT(Spotify Technology SA)です。

ARKQ(Autonomous Technology & Robotics ETF)

ARKQの概要

ARKQは自律輸送、ロボット工学・自動化、3Dプリント、エネルギー貯蔵、宇宙探索などのテーマに関連した銘柄に投資するETFです。

経費率は0.75%です。

ARKQの保有銘柄

2020年12月末時点のARKQの保有上位10銘柄と保有比率を示します。

なお、ティッカーと社名の対応は、TSLA(Tesla Inc)、MTLS(Materialise NV ADR)、TRMB(Trimble Inc)、DE(Deere & co)、GOOG(Alphabet Inc Class C)、FLIR(Flir Systems Inc)、JD(Jd.com Inc ADR)、KTOS(Kratos Defense & Security)、BIDU(Baidu Inc Spon ADR)、IRDM(Iridium Communications Inc)です。

ARKW(Next Generation Internet ETF)

ARKWの概要

ARKWはクラウドコンピューティング・サイバーセキュリティ、Eコマース、ビッグデータ・人工知能(AI)、モバイルテクノロジー・IoT、ソーシャルプラットフォーム、ブロックチェーン・P2Pなどのテーマに関連した銘柄に投資するETFです。

経費率は0.76%です。

ARKWの保有銘柄

2020年12月末時点のARKWの保有上位10銘柄と保有比率を示します。

なお、ティッカーと社名の対応は、TSLA(Tesla Inc)、ROKU(Roku Inc)、SQ(Square Inc)、GBTC(Grayscale Bitcoin Trust BTC)、TDOC(Teladoc Health Inc)、SPOT(Spotify Technology SA)、PSTG(Pure Storage Inc- Class A)、TCEHY(Tencent Holdings Ltd Uns ADR)、FB(Facebook Inc Class A)、SNAP(Snap Inc A)です。

ARKG(Genomic Revolution ETF)

ARKGの概要

ARKGはCRISPR、ターゲット治療学、バイオインフォマティクス、分子診断、幹細胞、農業生物学などのテーマに関連した銘柄に投資するETFです。

経費率は0.75%です。

ARKGの保有銘柄

2020年12月末時点のARKGの保有上位10銘柄と保有比率を示します。

なお、ティッカーと社名の対応は、PACB(Pacific Biosciences of Calif)、TDOC(Teladoc Health Inc)、CRSP(Crispr Therapeutics AG)、TWST(Twist Bioscience Corp)、CDNA(Caredx Inc)、IOVA(Iovance Biotherapeutics Inc)、EXAS(Exact Sciences Corp)、FATE(Fate Therapeutics Inc)、NVTA(Invitae Corp)、PSNL(Personalis Inc)です。

ARKF(Fintech Innovation ETF)

ARKFの概要

ARKFはフィンテック関連銘柄に投資するETFです。

主なテーマは、トランザクション革新、ブロックチェーン技術、リスクトランスフォーメーション、円滑な資金調達プラットフォーム、顧客対応プラットフォームです。

経費率は0.75%です。

ARKFの保有銘柄

2020年12月末時点のARKFの保有上位10銘柄と保有比率を示します。

なお、ティッカーと社名の対応は、SQ(Square Inc)、MELI(Mercadolibre Inc)、Z(Zillow Group Inc C)、ICE(International Exchange Inc)、TCEHY(Tencent Holdings Ltd Uns ADR)、PINS(Pinterest Inc Class A)、ADYEN(Adyen NV)、PYPL(Paypal Holdings Inc)、SE(Sea Ltd ADR)、BABA(Alibaba Group Holding SP ADR)です。

PRNT(The 3D Printing ETF)

PRNTの概要

PRNTは3Dプリントに関連する技術に投資するETFです。

関連技術としては、3Dプリントハードウェア、CADおよび3Dプリントシミュレーションソフトウェア、3Dプリントセンター、スキャン・測定、3Dプリント用素材などが含まれます。

経費率は0.66%です。

PRNTの保有銘柄

2020年12月末時点のPRNTの保有上位10銘柄と保有比率を示します。

なお、ティッカーと社名の対応は、AM3D(Slm Solutions Group AG)、DDD(3D Systems Corp)、HPQ(HP inc)、SSYS(Stratasys Ltd)、PTC(Ptc Inc)、MTLS(Materialise NV ADR)、TRMB(Trimble Inc)、ALTR(Altair Engineering Inc A)、STMN(Straumann Holding AG REG)、PRLB(Proto Labs Inc)です。

IZRL(Israel Innovative Technology ETF)

IZRLの概要

IZRLはイスラエル内のイノベーションを起こす企業に投資するETFです。

ゲノム、ヘルスケア、バイオテクノロジー、資本財、製造業、インターネット、情報技術などの分野がカバーされます。

経費率は0.49%です。

IZRLの保有銘柄

2020年12月末時点のIZRLの保有上位10銘柄と保有比率を示します。

なお、ティッカーと社名の対応は、PERI(Perion Network Ltd)、ONE(One Software Technologies Ltd)、FTAL(Fattal Holdings 1998 Ltd)、GMDA(Gamida Cell Ltd)、RADA(Rada Electronic Inds Ltd)、CYBR(Cyberark Software Ltd/Israel)、PTNR(Partner Communications Co)、ITRN(Ituran Location and Control)、DANE(Danel Adir Yeoshua Ltd)、SSYS(Stratasys Ltd)です。

ARKのETFのパフォーマンス

ARKのETF7種類とQQQ(NASDAQ100)の5年チャートを比較します。

色はそれぞれの凡例に対応しています(QQQ:赤ARKK:青ARKQ:オレンジARKW:黄ARKG:緑ARKF:緑青PRNT:青紫IZRL:赤紫)。

ただし、ARKFとIZRLはまだ新しいETFのため、途中からのチャートになっています。

このチャートを見比べると、ARK Investの運用するアクティブファンドは、概ねQQQよりも高いパフォーマンスを記録していることがわかります。

ARKのETFのメリット・デメリット

メリット

  • 過去のパフォーマンスが良い

デメリット

  • 手数料(信託報酬)が割高
  • 銘柄に偏りがある
  • グロース株が多く、相場が信用収縮に陥った際に大きく下落する可能性がある

ETF

Posted by れおちゃま