「サーキットブレーカー」とは?発動条件は?


2020年3月9日、12日、13日に立て続けにアメリカ市場でサーキットブレーカー(CB)が発動し、話題となりました。

9日と12日は歴史的な大暴落で、サーキットブレーカー制度が改訂されて以降(2013年5月)、始めての適用となりました。

逆に13日には、歴史的な大暴騰でサーキットブレーカーが発動しました。

この記事では、サーキットブレーカーと発動条件について解説します。

※追記:3月16日、また大暴落でサーキットブレーカーに引っかかりました。

サーキットブレーカーとは?

サーキットブレーカーは、急激な値幅の動きがあった時に、一定時間取引を発生させない(約定させない)制度です。

1987年10月19日のアメリカのブラックマンデーがきっかけとなって導入されたもので、投資家に冷静になってもらうことを目的として導入されています。

ただし、近年は市場の売買主体は人ではなく、機械によるアルゴリズム売買が主体となってきているため、結局はほとんど意味がないのではないか、という意見もあります。

サーキットブレーカー発動条件

アメリカ

アメリカのサーキットブレーカーの発動条件は少し複雑です。

1日のS&P500の動きを基準としたサーキットブレーカーと、個別株に応じたサーキットブレーカーの2種類が存在します。

それぞれについて以下に条件を述べます。

S&P500のサーキットブレーカー

S&P500のサーキットブレーカーは複数の取引所で協調して適用されるため、Market-Wide Circuit Breakers(MWCB)と呼ばれています。

レベル1:S&P500が前日終値よりも7%下落した場合に、15分間の取引を停止する。

レベル2:S&P500が前日終値よりも13%下落した場合に、15分間の取引を停止する。

レベル3:S&P500が前日終値よりも20%下落した場合、その日の取引を強制終了する。

個別株のサーキットブレーカー

Limit-up Limit-down(LULD)メカニズムと呼ばれており、値幅に応じたサーキットブレーカーが発動します。これは急激な株価の下落だけでなく、上昇した場合にも適用されます。

Tier1銘柄(S&P500やRussell1000の銘柄など)で、3ドルを超える銘柄については、9:30-9:45 or 15:35-16:00の間は10%の値幅、9:45-15:35の間は5%の値幅の変動が15秒以上生じた場合。

Tier2銘柄で3ドルを超える銘柄については、9:30-9:45 or 15:35-16:00の間は20%の値幅、9:45-15:35の間は10%の値幅の変動が15秒以上生じた場合。

それ以外の銘柄で、0.75ドル以上3ドル以下の銘柄については、9:30-9:45 or 15:35-16:00の間は40%の値幅、9:45-15:35の間は20%の値幅の変動が15秒以上生じた場合。

0.75ドル以下の銘柄については、9:30-9:45 or 15:35-16:00の間は40%の値幅、9:45-15:35の間は20%の値幅の変動が15秒以上生じた場合。

いずれの場合も、上記の値幅変動が生じた時に5分間の取引停止となる。停止の最大時間は10分。

CMEのサーキットブレーカー

CMEでは取り扱い金融商品ごとに決められたサーキットブレーカーが存在します。金融商品によって大きく値幅制限が異なるため、個別の値幅制限を知りたい場合は、CMEのwebサイトを参照ください。

一番有名なものは、S&P500先物のサーキットブレーカーで、前日の終値の5%の値幅制限となっています。上下両方に設定されており、3月9日と12日には下落側のサーキットブレーカーが、13日には上昇側でのサーキットブレーカーが発動しました。

日本

日本の場合はサーキットブレーカーは導入されていませんが、それに類する「特別気配」「連続特別気配」という制度が導入されています。

先物

制限値幅を超えたで1分以上推移した場合。制限値幅は定期的に見直されますが、2020年3月2日から5月29日までの制限値幅は原則日経先物で1870円などとなっています。

詳しくはJPXのwebサイトをご覧ください。

現物株

直前の株価から一定の値幅を超えた場合、特別気配となります。3分間約定しない状態となり、3分間隔で徐々に特別気配の値幅制限を切り上げていき、売買が成立する価格まで調整します。

ただし、一日の値幅がある一定の値を超えた場合、ストップ高、ストップ安となり、その日の取引が強制的に終了となります。