「SOFR」とは?LIBORの後継か?


SOFRはアメリカの銀行間取引の指標となる金利です。

LIBORの移行先になると言われており、将来的には世界中の債券金利の基準になる可能性が高そうです。

この記事では、SOFRについてまとめてみました。

SOFRとは?

SOFRとは、2018年4月から公開されている、アメリカの銀行間取引の指標となる金利で、金融機関同士でのアメリカ国債の翌日物のレポ金利を基に算出されます。

正式名称は、Secured Overnight Financing Rate(担保付翌日物調達金利)です。

レポ取引とは、短期の資金調達の方法で、買い戻し(売り戻し)条件が付いた債券取引のことです。主に日本では日本国債、アメリカではアメリカ国債を使って取引されます。

資金の借り手は国債などの安定的な債券を裏付けに、金利を支払って資金を融通してもらいます。例えば、準備金が少なくなってきた銀行や株や債券の決済日で一時的に資金が足りなくなった機関投資家が該当します。

資金の貸し手は主に資金が潤沢な銀行です。

安定的な債券(主に国債)の裏付けがあるのでほぼノーリスクで金利が得られるため、「リスクフリーレート」とされています。

LIBORの後継?

LIBOR(London InterBank Offered Rate)とは、ロンドン市場での銀行間取引金利のことです。詳しくはこちらをご覧ください。

LIBORについては、複数の有力銀行が、自社が有利となるようなレートを報告していたとして一大スキャンダルとなり、LIBORは廃止される見通しとなっています(2021年末以降存続する保証はない)。

LIBORを基準に組まれた債券は数百兆ドルある、と言われており、その後継として、LIBORの代わりにSOFRを使う案が出ており、現状どの程度移行が進むかは不明な状況ですが、最も可能性の高い案とされています。