【衝撃】ウォーレン・バフェット、航空株を全売却


本日、衝撃的なニュースが出ました。

アメリカで有名な投資家であるウォーレン・バフェット氏が経営するバークシャー・ハサウェイが保有していた航空株を全売却したことが明らかになりました。

一度保有した株を滅多に売らないと言われているウォーレン・バフェット氏が売りに出したことで、市場でも驚きの声が出ています。

目次

ニュースの内容

新型コロナウイルスの影響で人の移動が大幅に制限され、エアライン各社の売り上げが大幅に減少し、大幅な赤字に転落している状態でした。

これを受け、ウォーレン・バフェット氏は「航空会社にとって世界は変化した」「数年後に、昨年までのように人々が飛行機に乗るようになるのかが見通せない」として、バフェット氏が率いるバークシャー・ハサウェイは、保有していた航空株を4月中に全て売却したようです。

バークシャー・ハサウェイは元々、「デルタ航空(DAL)」「サウスウェスト空港(LUV)」「ユナイテッド・コンチネンタル(UAL)」「アメリカン航空グループ(AAL)」の株をそれぞれ8%から9%程度保有する大株主でした。

現在までの流れ

2016年11月:航空株へ投資を再開

元々、バフェット氏は航空株に投資していた時期もありましたが、9.11のテロ事件などの予想外の事態があり、航空業界への投資は概ね失敗に終わっていました。

それ以降、しばらくバフェット氏は航空株に手を出さなかったのですが、2016年11月、航空株への投資を再開し、それ以降買い増ししてきました。

信頼している部下であるテッド・ウェシュラー氏が「アメリカの航空業界は過当競争の時代が終わって、業界再編が完了した。収益性の高いビジネスモデルになった」とバフェットを説得したことがきっかけのようです。

2020年2月27日:デルタ航空株を買い増し

2月27日、バークシャー・ハサウェイは暴落したデルタ航空株を買い増ししました。

買い増し額は4500万ドル程度でした。

2020年2月下旬-3月中旬:航空株に楽観的な見通しを示す

2月下旬頃から3月中旬までの時期に、バフェット氏はいくつかのメディアに出演していましたが、その中で「投資判断に新型コロナウイルスは影響しない」「持っている航空株は売らない」など航空株に楽観的な見通しを示していました。

2020年4月1日-2日:デルタ株を一部売却

バークシャー・ハサウェイがアメリカの証券取引委員会(SEC)に提出した資料によると、4月1日から2日にかけて、3億1400万ドル分のデルタ航空を売却したことがわかりました。

これにより、デルタ航空の保有比率が11%程度から9%程度に下落しました。

2020年5月3日:航空株を全売却したことを認める

5月3日、バークシャー・ハサウェイの株主総会で、バフェット氏が航空株を全売却したことを認めました。

また、2月27日のデルタ航空株買い増しについて、誤りであったと認めました。

なお、4月にバークシャー・ハサウェイが売却した株のうち、ほとんどは航空株だったようです。