仕組債は買うな!ほぼ損します!


証券会社などの金融機関から仕組債を勧められた経験を持つ人は多いのではないでしょうか。

ただ、仕組債はハイリスクローリターンな投資対象となっていることが多いため、多くの投資家にはおススメできない商品になっていることが多いです。

この記事では、仕組債の仕組みや勝手はいけない理由を解説します。

仕組債の仕組み

仕組債が何かがわからない方はこちらをご覧ください。仕組債の基礎について解説しています。

仕組債には色々な種類がありますが、証券会社で主に販売されている仕組債は「株式型」です。

株式型の仕組債の例として、次のようなものがあります。

株式型の仕組債の例

  • 発行会社:××銀行
  • 期間:1年間(ex.2020年7月31日~2021年7月30日)
  • 参照指標:〇〇自動車株式会社
  • 基準価格:2020年7月31日の〇〇自動車の終値
  • 利率:利率決定価格価格以上の場合は5%/年。未満の場合は1%/年
  • ノックイン価格:基準価格×60%
  • 利率決定価格:基準価格×90%
  • 早期償還判定価格:基準価格×115%

上記のような商品の場合、リターンは以下のようになります。

一度でも基準価格より15%以上上昇した場合

早期償還となり、期日前であっても元々の額面金額が払い戻されます。利率決定価格以上で推移した時期は5%/年、利率決定価格未満で推移した時期は1%/年の利率を適用して利払いが受けられます。

対象期間中、ずっと基準価格×60%以上から基準価格×115%未満の間で推移した場合

元々の額面金額が払い戻されます。利率決定価格以上で推移した時期は5%/年、利率決定価格未満で推移した時期は1%/年の利率を適用して利払いが受けられます。

対象期間中、一度も基準価格よりも15%以上上昇せず、一度でも基準価格×60%未満になってしまった場合

ノックイン価格を一度でも下回った場合、仕組債の発行時から満期時までの〇〇自動車の株価変動率を額面に乗じた額が支払われます。利率決定価格以上で推移した時期は5%/年、利率決定価格未満で推移した時期は1%/年の利率を適用して利払いが受けられます。

上限金額は額面金額であるため、この場合は損失が出てしまいます。

投資家の心理

特に投資初心者を中心に、証券会社に勧められるがまま上記のような仕組債を買ってしまう人が多いようです。

その理由として、仕組「」と債券のような名前をしているため、元本保証の安全な商品のように見えてしまうこと、利率が高めに設定されていること、などが挙げられます。

ノックイン価格も現在の価格から30%~40%程度下の価格に設定されていることが多いため、「まぁ、ほとんどそんなことはないだろう」という油断も原因として挙げられます。

この辺りの心理を突いて、証券会社などの金融機関は巧みに仕組債を個人投資家に売りつけてきます。

が、実際は投資家側が損しやすい商品であることが知られています。このことについて次章で解説します。

仕組債を買ってはいけない理由

投資家に不利な条件であることが多い

仕組債を発行した証券会社などの金融機関は、ほとんどの場合、裏でオプション取引を行っています。

この際によく用いられるのは「プットオプションの売り」です。

プットオプションの売りは、取引の際にプレミアムと呼ばれる保険料のようなものを受け取ることができるので、対象となる資産の価格がある一定以上だと一定額の利益が出ますが、対象資産の価格が下がると下がるほど損失が出てしまう、という仕組みになっています。

ちなみに、仕組債の利率はこのプットオプションを売った際のプレミアムから捻出されていることが多いです。

詳しいプットオプションの仕組みについてはこちらをご覧ください。

仕組債は市場で売買されているプットオプションよりも悪い条件に設定されていることが多く、証券会社などの金融機関は仕組債を販売すると確実に儲かる仕組みになっています。

もし仮に仕組債に興味があるのであれば、証券会社を通じて、自分でプットオプションを売るのが良いでしょう。

最悪の場合の損失がわかりにくい

仕組債の対象となっている資産次第ですが、上記の例で言うと、○○自動車が倒産してしまった場合、仕組債の価値もほぼ0になってしまうため、仕組債に投資した額の全額が失われてしまうリスクがあります。

また、ノックイン価格を下回った際にどれくらい損失が出るかは、仕組債の条件に従って計算しないとわからないのですが、計算が複雑であることが多いため、あまり投資初心者にはおススメできません。