『ロゼッタ(6182)』の銘柄分析・企業分析!
株式会社ロゼッタ(6182)は自動翻訳事業を展開している企業で、マザーズに上場している銘柄です。
この記事では、ロゼッタの企業分析・銘柄分析(将来性、事業内容、売上、利益、社員数、年収など)を行います。特に断りがない限りは連結の情報を記載しています。
投資の際の参考にしてください。
目次
ロゼッタの会社概要
基本情報
社名:株式会社ロゼッタ
証券コード:6182
セクター:サービス業
上場市場:マザーズ
事業概要
MT事業
AI型の機械翻訳(MT:Machine Translation)を開発し、ネットを介して顧客に提供するサービス型ソフトウェアまたはAPIとして販売しています。
主なサービスはT-400というもので、医薬/法務/財務などの専門分野で自然な翻訳ができることが特徴となっています。
主な収益源は初期費用と翻訳利用料(サブスクリプション型)です。
HT事業
HT(Human Translation, 人力翻訳)事業は、人間による翻訳/通訳/語学教育などの業務受託サービスを提供しています。
クラウドソーシング事業
WEBプラットフォーム上で、バイリンガルの方々に対して、多言語翻訳、翻訳品質評価、AI開発事業者向けの学習用データの作成、などの外国語関連の仕事が簡単に発注できるクラウドソーシングを提供しています。
企業の概況
売上
ロゼッタの2014年度から2020年度の売上高をグラフにまとめて示します。
増収を続けている企業で、今後も増収が期待されています。特に昨年度は34%の増収と、かなり高い成長率を維持しています。
営業利益
2018年度はクラウドソーシング事業の売上高が大幅に未達であったことと、MT事業の費用増を吸収できなかったこと、先行投資を行ったことから赤字になっています。
その他の年は概ね営業利益は増加しています。
売上高から見た利益率は概ね10%程度と収益性が高い事業であると言えます。
経常利益
経常利益も営業利益とほぼ傾向は変わりません。
事業ごとの売上・利益
売上
事業ごとの売上は以下のようになっています。
HT事業はほとんど横ばいですが、MT事業・クラウドソーシング事業が伸びています。
今後の伸びが期待できるのは事業内容的にもMT事業・クラウドソーシング事業だと思われます。
営業利益
事業ごとの営業利益は以下のようになっています。
HT事業は安定的にお金を稼げている事業のようですが、MT事業・クラウドソーシング事業はあまり安定しておりません。
まだまだ投資フェーズで、MT事業・クラウドソーシング事業は成長余地があると思われるため、今後は利益が増える見込みは高そうです。
社員の状況
社員の状況に関しては本社単体での統計となっています。
社員数
2014年度から2019年度までの社員数を記載します。
臨時雇用者数は外数です。
平均年収
業績の向上に伴い、増加傾向ですが、平均年収は600万円前後で妥当な水準だと思われます。
平均年齢
平均年齢は30代後半でそこまで若い組織ではなく、ベテラン層もいる従業員構成となっています。
平均勤続年数
平均勤続年数はかなり短いですが、従業員数を増やしているため、それほど問題はないでしょう。
将来の展望
HT事業はほぼ横ばいで推移していること、クラウドソーシング事業は事業規模が他に比べてまだ小さいことから、しばらくはMT事業が株式会社ロゼッタの成長動力となりそうです。
口コミサイトなどで検索したところ、機械翻訳技術はGoogle翻訳などに比べると自然な翻訳ができており、競争力があるサービスのようです。
また、Google翻訳等の外部フリーサービスだと情報漏洩などのセキュリティ面での危険性がありますが、ロゼッタが提供するサービスは機密情報保持体制も整えています。
ただし、サービスの料金はそれなりに高額であるため、現状は翻訳を必要としている事業者向けのサービスとなっており、マス向けとはなっていないようです。
Google翻訳、エキサイト翻訳など無料の翻訳WEBサイトや、他社の翻訳サービスなどが競合相手となるため、競争が激しい分野である点には注意が必要でしょう。
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