【金融危機?】アルゼンチンがデフォルト!


2020年5月22日、アルゼンチン政府がドル建て債券の債務の支払いをストップし、デフォルトとなりました。

政府のデフォルトということで、金融危機を引き起こす要因にもなりそうですが、どうでしょうか?

この記事では、アルゼンチン政府のデフォルトの内容や影響について、まとめて解説します。

概要

2020年5月22日(現地時間)、アルゼンチン政府がドル建て債券の債務の支払いをストップし、事実上のデフォルトとなりました。

元々、アルゼンチンは経済・財務状況が良くなかったのですが、新型コロナウイルスの影響が追い打ちをかけ、深刻なリセッション(景気後退)に陥っていました。

そのため、アルベルト・フェルナンデス大統領率いるアルゼンチン政府は、債務の利回りを60%強程度下げること、償還を3年程度猶予すること、などを求め、アメリカの機関投資家などの海外債権者と債務再編について交渉していました。

しかし、賛同した債権者はわずかで、交渉はまとまりませんでした。そのため、アルゼンチン政府は、22日に支払い予定だった650億ドル相当の債務を支払わず、デフォルトとなりました。

一方で、この交渉自体は6月2日まで継続することとなっており、現状アルゼンチン政府にも支払い能力が一定程度あるため、支払い能力がある上でのデフォルト「テクニカルデフォルト」に当たるとされています。

経済への影響

結論から言うと、以下のような理由から、経済への影響は軽微だと思われます。

ただし、アルゼンチンを始めとした新興国債券に対する風当たりは強くなるため、新たに新興国債券を購入したい投資家が減って利回りが上昇し、新興国のデフォルトが連鎖する可能性は0とは言えないので、しばらくは注意が必要だと思われます。

理由1:交渉がまだ継続している

デフォルトとはなったものの、債務の返済時期や金利については6月2日まで交渉することになっています。

債務がカットされてしまう、などの不利益を被るかもしれませんが、まだ支払い能力はあるので、交渉がまとまるまではそれほど影響が出ないと思われます。

ただし、この交渉が決裂してしまうと、アルゼンチンに対する信用は崩壊するため、新たな債券発行は難しく、IMF管理下に入る可能性は否定できません。

理由2:そもそもデフォルト常習犯

そもそもアルゼンチンは9回目のデフォルトで、デフォルト常習犯です。近100年程度で9回デフォルトしているため、ほぼ10年に一度デフォルトしていることになります。

アルゼンチン政府の財務状況が良くないことは有名であるため、投資家もデフォルト前提で投機的にアルゼンチン国債に投資しています。

そのため、仮に交渉が決裂して一切償還されないとしても、投資家の方も織り込み済みで、損失が出ても限定的になると思われます。