「シトロンリサーチ」とは?空売りの成功率は?


シトロンリサーチは空売りファンドとして知られており、近年ではサイバーダインを空売り推奨したことがニュースになりました。

この記事では、シトロンリサーチの概要・過去の事例について紹介します。

シトロンリサーチとは?

シトロンリサーチ(Citron Research)は空売り専門のファンド&調査会社で、過大評価されていたり詐欺的な行為を行っていたりする企業を公開・空売りしています。

創業者はアンドリュー・エドワード・レフト(Andrew Edward Left)氏です。

センセーショナルで過激な表現を使うことが多いためか、CNBC・WSJ(ウォールストリートジャーナル)・Bloomberg(ブルームバーグ)・Forbesなどのメディアに頻繁に出演しています。

シトロンリサーチに空売り推奨された銘柄はかなりの確率で株価の下落に見舞われることが知られており、特に中国企業を得意としています。

対象となった18社の中国企業のうち、16社は株価が下落し、うち15社は70%以上の下落になりました。

日本での活動

サイバーダイン

2016年8月15日、シトロンリサーチは、「サイバーダインは現在、外骨格(イグゾスケルトン)市場で多くの強力な競争相手の単なる一社」「サイバーダインは販売や研究のいずれにおいてもこの分野をリードしていない」などと言った見解を表明しました。

これに伴い、翌日のサイバーダインの株価は2%程下落しました。

一方、サイバーダインからは不当な分析であると反論し、空売りポジションをとって利益を得るためにやっている、とシトロンリサーチを非難しました。

結果的には、日本株全体は上昇相場であったにも関わらず、サイバーダインの株価は1年半ほど低迷したため、この一件はシトロンリサーチが成功したと言えるでしょう。

近年の海外での活動

バリアント・ファーマシューティカルズ

2015年、シトロンリサーチはバリアント・ファーマシューティカルズ(Valeant Pharmaceutical、現Bausch Health Companies)に対して、「偽の取引を使って、ドラッグの売上を架空計上している」とし、「医薬品業界のエンロンだ(エンロンは粉飾決算事件で有名)」と非難しました。

その上で、SEC(米国証券取引委員会)に調査するよう要求しました。

結果、バリアント・ファーマシューティカルズの株価は、2015年8月をピークに一貫して下落し続け、最大90%以上下落しました。

ネットフリックス

2019年1月11日、シトロンリサーチは、「ネットフリックスの投資家はバードボックス並みに盲目だ」と述べました。

ちなみに、バードボックスはネットフリックスの映画のタイトルで、世界の終焉と人類の滅亡が迫る世界を描いたものです。本映画では、外の光を見ると異常な行動をとってしまうため、外を歩く時は目隠しをしなければならない、という設定があったため、これにかけた発言になります。

この発言の後、ネットフリックスの株価は340ドル程から260ドル程まで下落したため、シトロンリサーチは成功したと言えるでしょう。

また、シトロンリサーチは11月7日に、国際事業が期待できるとして、350ドルに戻る可能性があるとの予想を発表しました。

実際、現在に至るまで概ね一貫して株価が上昇しているため、この予想も成功したことになります。

グランド・キャニオン・エデュケーション

2020年1月末、シトロンリサーチは「グランド・キャニオン・エデュケーションは教育界のエンロンだ」「グループ会社に債務や経費を押し付けて粉飾をしている」などといった見解を示しました。

新型コロナショックの影響もあり、3月末頃までは株価が下落し続けましたが、それ以降はほぼ同水準まで戻ってきています。

現状、この予想に関しては成功とも失敗とも言えない状況でしょう。

ラッキンコーヒー

2020年1月31日、スノー・レイク・キャピタルが、ラッキンコーヒーの全店舗の15%を訪問し、大量のレシートを集めた結果、売上が捏造されている可能性があることを指摘しました。

本情報を受けた別の空売りファンドのマディ・ウォーターズ・キャピタル(Muddy Waters Capital)は、ラッキンコーヒーを空売り推奨しました。

それに対して、シトロンリサーチは「財務データは正しい」と反論しました。

しかし、実際には4月にラッキンコーヒーが売上を水増ししていたことが発覚し、NASDAQから上場廃止の通告を受ける事態になりました。