【FRB】イールドカーブコントロール(YCC)導入か?


FRBがイールドカーブコントロールを導入するのではないか、という噂が市場で広がっています。

イールドカーブコントロール(YCC)の概要、効果、背景、などについて詳しく解説します。

イールドカーブコントロールとは?

イールドカーブとは、縦軸を金利(利回り)、横軸を満期までの残存期間として描いたグラフのことです。

金利の世界では、短期金利:1年程度、中期金利:5年程度、長期金利:10年程度、超長期金利:30年程度と言われていますが、通常、債券の発行体の信頼性は期間が長いほど低下するので、通常は右肩上がりのグラフとなります。

イールドカーブコントロール(YCC)とは、このイールドカーブを中央銀行が操作することを言います。

イールドカーブについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。

FRBがYCCを検討する背景

市場では、FRBがイールドカーブコントロールを検討するのではないか、と予測する投資家・経済アナリストが多くなっています。

現に、パウエルFRB議長もイールドカーブコントロールを導入するかもしれない、というコメントをしており、2020年6月のFOMCでイールドカーブコントロールが導入されるのではないか、という期待もありましたが、とりあえず導入は見送りとなりました。

イールドカーブコントロールを導入するかもしれないと言われる背景にあるのは、FRBが金融緩和を目的に金利の誘導目標を0%-0.25%(ゼロ金利)と設定しているものの、足元では30年物米国債が1.5%程度の金利で推移しているためです。

長期国債の金利は住宅ローンなどの金利に影響を及ぼしているため、景気を良くするためには、アメリカの国債の長期金利を下げることで、お金を借りやすい環境を作る必要があります。

その手法として、現在、イールドカーブコントロールが検討されています。