中国の「BATH」とは?FANG/GAFAの対抗馬!
中国では言論の自由が認められていないため、インターネットも中国当局が検閲して、都合の悪い情報は閲覧できないようになっています(グレートファイアーウォールと呼ばれます)。
そのため、中国では独自のIT企業が発展し、BATHと呼ばれる巨大なIT企業が産まれました。
ここでは、BATHについて詳しく解説します。
目次
BATHとは?
BATHとは、中国に本社を置く、Baidu(バイドゥ)、Alibaba(アリババ)、Tencent(テンセント)、Huawei(ファーウェイ)の主要IT企業4社の頭文字をとった呼称です。
今ではアメリカのFANG/GAFAと呼ばれる主要IT関連企業を猛追しています。
FANG/GAFAについてはこちらをご覧ください。
米中貿易戦争問題では、トランプ大統領がHuaweiに対する禁輸措置を発表するなど、BATHに対する風当たりが強くなっています。
BATHの構成企業
Baidu(バイドゥ/百度)
Baiduは中国で最大の検索エンジンを提供している会社です。
検索エンジンサービスだけでなく、動画/地図/音声等のサービスも提供しています。
世界ではGoogleについで第2位のシェアをもっており、Googleに対抗する企業と言えます。
Alibaba(アリババ/阿里巴巴集団)
Alibabaは持株会社で、傘下に収める会社では、ECサイト(ネット通販)、電子マネー(Alipay)、検索サイト(Yahoo!中国)、ソフトウェア開発(Alisoft)などのサービスを提供しています。
ECではAmazonと似たようなサービスを提供しているため、Amazonとよく比較されますが、中国の決済市場で最大のシェアをもつAlipayなど様々なサービスを提供している点が大きな違いです。
2019年8月末時点の世界の時価総額ランキングで第7位の会社で、筆頭株主はソフトバンク(29%程度)です。ソフトバンクグループ社長の孫正義と、アリババ創業者の馬雲(ジャック・マー)の関係性は日本でも有名です。
Tencent(テンセント)
Tencentは持株会社で、傘下に収める会社では、メッセンジャー(WeChat、QQ)、SNS(QZone)、ゲーム会社、電子マネー(WeChat Pay)、映画製作などを提供しています。
メッセンジャーではFacebookやLineと似たようなサービスを提供しているため、Facebookとよく比較されます。
電子マネーのWeChat PayはAlipayに次いでシェアを持っており、近年急速に追い上げています。
また、世界最大のゲーム会社であり、アプリ収益は世界一です。
2019年8月末時点の世界の時価総額ランキングで第8位の会社です。
Huawei(ファーウェイ)
Huaweiは通信機器ベンダーで、SIMフリーのスマートフォンや通信事業者向けの通信機器を製作している会社です。iPhoneなどと競合するため、Appleとよく比較されます。
トランプ大統領がHuaweiに対する圧力を強めており、Googleの提供するAndroidが使えなくなったり、アメリカの会社からの部品供給が一部受けられなくなるなどの圧力がかけられています。
非上場企業ですが、上場すれば間違いなく世界でもトップレベルの時価総額になる企業です。
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